16年分のノウハウを詰め込んで。成果をあげ続ける中小企業診断士の支援メソッドをビズクリに。
2024.03 29
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    Takumi Kobayashi

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    Thesaurus inc.

16年分のノウハウを詰め込んで。成果をあげ続ける中小企業診断士の支援メソッドをビズクリに。

2023年1月〜10月までに経営コンサル会社の倒産が過去最多の116件に達しています(※)。これは、2022年同期のコンサル倒産件数(78件)と比べると、約1.5倍のペースです。コロナ禍を機に、事業再生やテクノロジー活用などコンサルタントに求められるスキルやノウハウが多様化してきた昨今、経営コンサルティング市場を取り巻く状況が変わりつつあると言えるでしょう。

そんな中で、選ばれ続ける・成果をあげ続けるコンサルタントは何が違うのでしょうか。今回は、中小企業診断士を取得後、経営コンサルタントとして独立し、数多くの支援実績を誇るビズクリサポーター・青木宏人にインタビュー。今、求められている企業支援のかたちを語ってもらいました。

※出典:2023年12月2日 東京商工リサーチ レポートより

16年分のノウハウを詰め込んで。成果をあげ続ける中小企業診断士の支援メソッドをビズクリに。
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青木 宏人

青木 宏人 あおき ひろと

株式会社マーケティングアシストプロジェクト 代表取締役社長 中小企業診断士

中小企業診断士として、企業のありたい姿の実現をサポートする。経営者との対話を重視しながら、企業の根本となる経営理念を打ち立て、中長期的なビジョンを策定し、実現のための経営戦略の実行支援を行うというスキームで数々の企業の変革をリードしてきた。丁寧に時間をかけて伴走することで、短期的な売上ではなく持続的な成長を遂げるための企業の”体幹”づくりを可能にする。

正論を提示するよりも納得を引き出す、コーチング型のコンサルティング

昨今、コンサルティング業界にも変化が求められているように思います。これまで数多くの支援実績を積み重ね、成果をあげてきた青木さんから見て、中小企業を支援するコンサルタントや専門家には、どのようなことが求められていると考えていますか?

コンサルティングには、大きく2つの型があると思うんです。1つが、企業の現状や課題を整理して、論理的に正論を導き出す提案型のコンサルティング。もう1つが、企業の想いや歴史などを引き出しながら、気づきをもたらし伴走していくコーチング型のコンサルティングです。特に私は、後者のスタンスが大切だと考えています。

その理由について、詳しく教えてください。

提案型のコンサルティングは、一見ロジックが通っていて、上手くいきそうに思いますが、それはあくまで支援者側が提示したゴールや解決策なんです。すると、経営者自身が強い想いを持てなかったり、スタッフの納得が得られにくかったりします。その結果、実行が伴わず、せっかくつくった戦略も絵に描いた餅で終わってしまうことが少なくありません。

あくまで、実行主体になるのは支援先の企業です。となると、自分たちの中にある答えを、自分たちで気づかせるコーチング型のコンサルティングが必要になります。仮に戦略の精度が100%でなくとも、想いや魂がこもっていれば、確実に組織は前進していくはずです。

論理の整合性や戦略の精度よりも、納得の度合いや想いの強さが重要になると。

はい。私自身も、独立当初は提案型のコンサルティングを続けていましたが、やはり支援先企業の成果をあげようと思うとコーチング型のコンサルティングが求められていると感じ、スタイルを変えました。

さらに今後は、生成AIをはじめとして、テクノロジーがどんどん発達していくことでしょう。そうなると、論理や知識を武器にしていても仕方ないと思うんです。そんな状況だからこそ、ますます企業の想いに寄り添い、目的・目標・戦略・実行まで一貫して伴走していける支援スタンスが重要だと考えています。

目的からビジョン、戦略、計画・実行まで。粘り強く伴走するスキルとマインドを

実際にコーチング型のコンサルティングを行う上で、どのような能力を伸ばせばよいのでしょうか?

マインドとスキル、両面から能力を伸ばす必要があります。まず、マインドで言えば、企業に寄り添い続ける・成果に向き合い続けるという覚悟が重要です。支援の過程では、すべてのことが計画通りにスムーズに行くとは限りません。何度も経営者と膝を突き合わせ、解をつくり出し、組織を動かしていくには、大変なエネルギーが必要で、相応の覚悟が問われます。

また、スキル面でいうと、企業の目的を引き出し、ビジョンを共に描き、戦略に落とし込み、計画を策定し、実行を担保するところまで一貫した支援を行うには、場面に応じてさまざまな知識や技術が問われます。問題解決の思考法や関係者を巻き込むコーチングのノウハウは、その一例です。

マインドとスキルの両輪を回す必要があると。

はい。その2つは表裏一体です。目的からビジョン、戦略、計画・実行まで粘り強く向き合い続けるために、あの手この手を用いるスキル面の引き出しも問われますから。

いずれにせよ、思い通りにいかないことばかりの中で、「成果が出ないのは、企業側が本気じゃないから」と他責にしないことが重要です。「寄り添うマインドが足りないのかもしれない」「問いかけのスキルが未熟なのかもしれない」と常にこちらの能力を点検・アップデートしていく必要があります。
また、組織が変容し、成果が現れるまでには、ある程度の時間がかかります。私自身も、一度支援を行うと5年ほどお付き合いすることがほとんどです。それが自走できるまでの標準的な期間だと考えています。そのように、目の前の結果に右往左往せず、じっくり腰を据えて取り組むことも重要です。

青木さんにとって、成果に寄与する、よりよい経営戦略とはどのようなものだと考えていますか?

日々、忙しく業務に取り組む中で、経営者やスタッフの頭に浮かぶ「なんのために、これをやっているんだろう?」という問いのアンサーが整理されていることが重要だと考えています。企業の最上段の目的、つまり経営理念を土台に、ビジョン、戦略、計画・実行まで、「なぜ」「何を」「どのように」の目線を合わせていくんです。

たとえば、ビジョンについても、さまざまな考え方があります。数字だけで捉える人もいれば、定性的な未来像を描く人もいます。どのようなビジョンがよいのだろうか、迷う人もいるかもしれませんが、判断基準は「企業自身がワクワクするかどうか」です。
支援を行っていると、「どうしても現状の延長線上にあるようなビジョンしか思い浮かばない」という企業もいます。その際は、たとえば10年後にスタッフに提供していたい環境や社会での立ち位置など、支援先の企業がこれまで考えていなかったような視点を提供して視野を広げてもらいつつ、自分たちが「到達したい」と心から感じられるような魅力的な景色を言語化していくことを意識しています。

あくまで、企業自身の納得や想いがこもっていることが重要なんですね。

計画・実行のフェーズでは、実際に組織変容を生み出すために、仕組みづくりや社員教育など地道で骨の折れる試行錯誤が続くことがあります。その際に、「これまで通りじゃダメなのか」「なんでこんな大変なことをしなくてはいけないんだ」という想いが現場から湧き上がることもあります。そのときも「私たちは、今、こういう目的やビジョンに向かっている途中なんだ」という共通理解をつくれていれば、「たしかにそうだった」と思い直してもらうことができます。

経営者のガイドランナーを増やす。ビズクリサービスに込めた想い

ビズクリメソッド実践講座やビズクリクラウドには、青木さんの支援メソッドが取り入れられています。それらのサービス開発に込めたこだわりについて、聞かせてください。

独立してから16年。企業を支援していく中で、せっかく時間をかけて策定した戦略が上手く実行できずに悩んだこともありました。でも、絵に描いた餅で終わらせたくないとノウハウを磨き続けて今があります。今回のビズクリメソッド実践講座やビズクリクラウドは、そんな私の16年分のノウハウをすべて盛り込みました。
企業の根源的な目的=経営理念から、ビジョン、戦略、計画・実行まで。私の支援プロセスを忠実に再現したコンテンツになっています。

ビズクリメソッド実践講座とビズクリクラウド、それぞれの狙いについて教えてください。

中長期的な視点で企業に粘り強く伴走できる「ガイドランナー」を増やしたいと思っています。そのために、冒頭でお話したような、マインドとスキルの両面を学べるカリキュラムをビズクリメソッド実践講座で提供したいと考えました。支援者自身が自らの目的=マイパーパスを定めるところからはじまり、問いの立て方や各フレームワークの活用方法など、実践的な内容を取り入れています。

また、ビズクリクラウドは、中小企業の支援者と経営者をスムーズにつなぐツールです。目的〜ビジョン〜戦略〜計画・実行まで一貫して取り組むことの重要性や個別のフレームワークの活かし方を知らない経営者が自力でビズクリクラウドを使いこなすのは、正直なかなか難しいかもしれません。だからこそ、経営戦略の策定・実行ノウハウとビズクリクラウドの活用方法に習熟した支援者がサポートをすることで価値を提供できます。ビズクリメソッド実践講座を受講した支援者も、学んだノウハウを実践しやすいサポートツールがあった方が成果をあげやすくなるはずです。

ビズクリクラウドには、具体的にどのような機能やこだわりを取り入れたのでしょうか?

「現状把握」「戦略策定」「計画・実行」という3つのフェーズで戦略をつくることができるようにしています。重要なのは各フェーズが連動しているということです。たとえば、戦略を考えていくと、改めて自分たちの強みが見えてきて、もう一度現状分析からやり直したくなることも少なくありません。そのように行きつ戻りつしながら練り上げるようにすることで、ビジョンや戦略の納得度は高まるはずです。

ありがとうございます。最後に、ビズクリメソッド実践講座の受講を検討している方にメッセージをお願いします。

企業のありたい姿の体現やビジョンの実現に向けて、自分も貢献したいという方には、ぜひ参加していただきたいと思います。中小企業診断士・MBAといった経営コンサルティングの専門家や社会保険労務士・税理士などの士業の方はもちろん、中小企業の経営支援を自分の生業にしていきたいと考えている方も歓迎です。私自身も、参加してくださったみなさんと一緒に交流しながら、ノウハウをブラッシュアップしていきたいと考えています。
ぜひ向上心のあるみなさんの受講を楽しみに待っています。