経営者のワクワクを引き出し、会社が動き出す支援を。ビズクリメソッド実践講座が提供する会社の変化にコミットする「ノウハウ」
ビズクリ認定コンサルタントとなるビズクリサポーターとして、経営者に伴走するために必要なスタンスやノウハウを学ぶことができる「ビズクリメソッド実践講座」。「会社を、ともに育てるパートナー」をキーワードに、クライアントが持続的に発展し続けられる体質づくりをサポートするコツを解説しています。 今回は、同講座の講師を担当する青木宏人にインタビュー。前回の「ビズクリサポーターとしての心構え・仕事のやり方」篇に続き、「ビズクリメソッドの実践への適用」篇のポイントについて語ってもらいました。
青木 宏人 あおき ひろと
中小企業診断士として、企業のありたい姿の実現をサポートする。経営者との対話を重視しながら、企業の根本となる経営理念を打ち立て、中長期的なビジョンを策定し、実現のための経営戦略の実行支援を行うというスキームで数々の企業の変革をリードしてきた。丁寧に時間をかけて伴走することで、短期的な売上ではなく持続的な成長を遂げるための企業の”体幹”づくりを可能にする。
フレームワークの活用方法を身につけ、支援プロセスを学ぶ
ビズクリメソッド実践講座には、青木さんが提供する「ビズクリメソッドの実践への適用」篇(以下、「適用篇」)があります。このコンテンツをつくった背景から聞かせてください。
前回の記事でもお伝えしたとおり、私のコンテンツは支援者としての”マインド”を学ぶ「ビズクリサポーターとしての心構え・仕事のやり方」篇(以下、「心構え篇」)と”スキル”を学ぶ「適用篇」の二部構成になっています。
「心構え篇」では「理念ービジョンー経営戦略ー計画・実行」まで一気通貫で支援するビズクリメソッドの考え方を紹介していますが、適用篇ではそのようなプロセスをどのようにつくればいいのか、実践的なノウハウを解説しました。
具体的にどのようなプロセスで「理念ービジョンー経営戦略ー計画・実行」をつくるのでしょうか?
「現状分析→戦略策定→計画・実行」が大きな流れです。ビズクリメソッド実践講座と連動したWebアプリケーション「ビズクリクラウド」でも、そのプロセスに準じたUXを設計しています。「適用篇」では、「現状分析→戦略策定→計画・実行」のそれぞれのフェーズごとに、どんなフレームワークを、どのように活用すればいいのかを解説しました。
たとえば現状分析では、「自社、顧客、競合」という3つの視点で自社が置かれた経営環境を検討する3C分析を用います。このフレームワーク自体は広く知られたものですが、実際にそれぞれの項目を埋めようとすると、どんなことを記入すればいいのか悩まれる方も少なくありません。「適用篇」では、「どんな目的で・何を知りたくて、この3C分析を行うのか」「どのような順番・どのような観点で、どんなことを記入すればいいのか」など、分析の補助線となるようなコツを紹介しています。
フレームワークの使い方を学んでいくと。
ただ、意識してもらいたいのは、フレームワークの使い方に絶対的な正解はないということです。「適用篇」で解説している3C分析のコツも、私がこれまで多くのクライアントを支援してきた経験から導き出した一例に他なりません。「たとえば、こういう使い方ができる」というひとつのサンプルとして認識・活用してもらえたらと思います。いずれは「守破離」の法則に則って、自分なりのフレームワークの活用方法を導き出してもらえたらと思います。
高い解像度で未来を可視化し、経営者のワクワクを引き出す
その他、「適用篇」で意識したことはありますか?
時間軸を取り入れることです。
と、いいますと?
ビズクリメソッドに取り入れたフレームワークの中には「現在」と「未来」で2回使用するものがあります。それがビジネスモデルキャンバスという経営資源を整理・可視化するフレームワークです。まず「現状分析」フェーズで、一旦現在の経営資源を整理・可視化します。そして、現状の会社の姿を客観的に見つめた上で「このままでいいのか」「どう変化していきたいのか」と問い直し、「戦略策定」フェーズで未来におけるありたい会社の姿を再度ビジネスモデルキャンバスに落とし込むんです。
その目的は、どのようなところにあるのでしょうか?
未来のありたい姿を高い解像度でイメージしたりしてもらうことです。未来像を鮮明に思い描ければ描けるほど、その地点に向かってやるべきことが明確に浮かび上がってきて、組織が動き始めます。
実際に「適用篇」を受講していただけたらわかりますが、ビズクリメソッドではかなり細かい粒度で未来におけるビジネスモデルキャンバスの欄を埋めていきます。ここまで緻密に未来を可視化しようとするのは、ビズクリメソッドの特徴かもしれません。
前回の「心構え篇」の記事でも、未来の姿を具体的に語ってもらう「問い」についてのお話がありました。未来志向で支援していくのが、ビズクリメソッドのスタンスなんですね。
ビジョンの立て方には、2つのパターンがあります。ひとつが、過去を起点に考えるパターン、もうひとつが未来を起点に考えるパターンです。たとえば前者は「昨年対比〇%にしよう」といったアプローチで、後者は「将来こんな会社になるために、こういう取り組みをしよう」といったアプローチだと言えます。ビズクリメソッドが採用しているのは、未来を起点に考えるパターンです。
大切なことは、「経営者自身がワクワクするかどうか」です。どうしても過去からの延長線上で考えたビジョンは、想定の範囲内に留まったり、「昨年対比〇%」のような数字で定義されてしまうことが少なくありません。それよりも、経営者自身が純粋に「どんな景色を見たいか」を突き詰めて描いたビジョンの方がワクワクして、高いモチベーションで取り組めるはずです。「社会にどんな価値や変化を提供していられるだろうか」「社員にとって、どれほど魅力的な職場でいられるだろうか」と、まずは定性的に定義してみることがポイントです。売上高〇〇、利益〇〇のような定量的な目標は、そのような定性的なビジョンを描いた後に導き出せばいいと、私は考えています。
いいビジョンを立てるにも、ポイントがあるんですね。
「いいビジョンとは何か」というと、人によってさまざまな定義があると思いますが、ビズクリメソッドでは「経営者自身がワクワクするかどうか」が最も重要な判断基準だと考えています。最終的にビジョン実現に取り組む実行主体はクライアントなので、支援者が「こっちのビジョンの方がいいですよ」と安易に指南することはできません。
もちろん経営支援のプロとして、経営理念に合致しているか、自社にどんな強みがあるか、市場環境を鑑みてどんなチャンスがあるか、など客観的な分析の視点は提示しつつ、経営者自身が最もワクワクする未来像を可視化して走り出せるように伴走支援してもらえたらと思います。
ビジョンや戦略を「立てて終わり」ではない。計画・実行まで伴走支援するのがビズクリメソッド
「適用篇」では、ビジョンや戦略の策定だけでなく、「計画と実行の実践的なポイント」という講義も用意されています。この講義に込めた意図やこだわりを教えてください。
計画・実行は、クライアントの組織内で異なる立場の意見がぶつかったり、細かな調整が必要だったりと、思うようにいかないことも多いため、コンサルティングの現場では、どうしてもビジョンや戦略の策定段階で支援を終えてしまうケースが少なくありません。
しかし、「経営者のガイドランナー」として、会社をともに育てていくことを信条としているビズクリでは、計画・実行まで伴走支援して、クライアントの変化にコミットしてもらいたいと考え、「計画と実行の実践的なポイント」という講義を設けました
具体的にどのようなノウハウを解説しているんでしょう?
普段行っている私の支援では、半年ほどかけて「理念ービジョンー経営戦略」まで作成した後、毎年PDCAサイクルを回しながらクライアントが自走できるようになるまで、計画・実行フェーズに伴走しています。その計画・実行フェーズで、頻繁に直面するいくつかの課題への対応ノウハウを解説しました。
たとえば、よくあるのが「社員のモチベーションが上がらず、計画が思うように進まない」という課題です。そのような現場スタッフに関する課題の根本を辿っていくと、ほとんどマネジメントの問題に行き着きます。理念やビジョンをどのように社員に伝え、どのように組織全体で意識統一を図っていけばいいのか、人事制度にも言及しつつポイントを解説しています。ここでも、会社全体の共通の価値観である理念やビジョンは重要な鍵になっています。
あくまで「理念ービジョンー経営戦略ー計画・実行」を一気通貫で考える枠組みが、大きな柱になっているんですね。
ビズクリメソッドは、コミュニティを通じてアップデートしていく
「ビズクリメソッド実践講座」全体を通して、青木さんが伝えたいことはありますか?
ビズクリメソッドは、常に変化・発展し続けるものである、ということです。今回の動画コンテンツだけでは当然伝えきれないこともあります。今後それらを補完するのは、新たな動画コンテンツかもしれませんし、オフラインで実施する対面講義かもしれません。もしくは講師や受講者の交流会という可能性もあります。
時代が変われば、支援のあり方も変わっていきます。ビズクリメソッドは、これから受講者のみなさんが講座を通してご自身のコンサルティング手法を磨き、支援者として成長し続けていくのと同様に、常に進化し続けるコンテンツでありたいと考えています。
中小企業の伴走支援をしていく人たちのコミュニティを通じて、常にアップデートされていくのがビズクリメソッドであると。
はい。きっと支援者の人たちも、それぞれ悩んでいることもあると思うんです。たとえば、経営者のワクワクを引き出す「問い」をどのように磨いたらいいか、ビジョンや戦略を策定した後の実行をどのようにサポートすればいいか、などの課題を感じている方も少なくないでしょう。そんな悩みに、ビズクリ認定コンサルタント同士でノウハウを持ち寄って解決し、ナレッジをどんどん溜めていくことができれば、きっとビズクリというサービスが中小企業に提供できる価値も高まっていくはずです。そうして、ビズクリの支援を求める中小企業が増え、ビズクリ認定コンサルタントとなるビズクリサポーターに仕事の依頼が舞い込むように成ったらWin-Winなのではないでしょうか。
そんな未来のために、受講者のみなさんも、この「ビズクリメソッド」に対して積極的な意見を頂けるとありがたいです。
「ビズクリメソッド」は、受講者のみなさんと一緒につくっていくものなんですね。ありがとうございました!
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